私の居場所
少しは工場の一員として認められているようで、嬉しい。

「そう言えば、昨日園美ちゃんは出かけていた?」

突然則人さんが思いだいたように話しかけて来た。

「えっ?」

「いや、昨日出掛ける途中で園美ちゃんの家の前を通ったんだ。そうしたら車がなかったから。」

ああ、そういう事か。

「ええ、久しぶりに買い物に出掛けたんです。」

私はゆるりと笑う。

「なんだ。デートじゃなかったのね。」

奈緒さんが横から茶化してくる。

「だってさっきの話じゃないんだけど、園美さんだっていつ結婚するか分からない年齢じゃないですか。だったら私も早く赤ちゃんを産まないと、園美さんに助けてもらえないじゃないですか。」

そう真顔で付け加える奈緒さん。

「こら、奈緒。どこまで園美ちゃんに甘えるつもりなの。」

悦子さんは少し厳しい顔をする。
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