私の居場所
「…会いたかったよ。」

そして同じことを繰り返した。

「…嬉しかったよ。」

一言ずつだけど、ゆっくりはっきり答える。

その後の言葉を続けようとした時、それは遮られた。

「俺は園が好き。園が俺の事をどう思っていようが関係ない。」

そう言って颯太は私を抱きしめた。

温かいこの大きな胸。

ここが私の居場所。

そう思った。

「だから…。」

颯太の手は、私の頬から首に回った。

そして自分の額を私の額にくっつける。

「抱かせろ。」

ぞくっとするほどの低い颯太の声。

私は返事をする間もなく、颯太に口を塞がれた。
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