私の居場所
やっぱりムッとする颯太。

その顔は怖いんですけど。

少しひるんでしまう私。

「だって向こうの工場の社長になったら、自分の技量で仕事を回していけるんだよ。それって男の人にとっては、すごくやりがいのあることだよね。颯太の一生を左右する決断だったんじゃないの?」

じろりとこちらを見る颯太。

ますます怖いんですけど。

「しかも若いお嫁さんだったら、男の人に取ったらこれ以上良い事はないよね…。」

私なんて1回身体を壊しているし、30歳も過ぎている。

結婚相手としては、条件が悪い。

何だか怖い颯太の顔を見られなくて、うつむいた。

「園。」

押し殺すような声。

私の肩に触れる颯太の大きな手。

「あのさ、俺は園が好きなの。これが答え。何か問題ある?」

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