私の居場所
弱々しい雰囲気を初めて私に見せる颯太。
今更ながら悦子さんの言葉を思い出す。
私が颯太に不安に思っていたように、颯太も私に対してそう思う事があるって事だよね。
「園、そこの袋取って。」
颯太は持って買ってきた自分の荷物を指さす。
それを覗いてみると、確かに袋が入っていた。
でもこれって…。
「園が気に入るかどうかは分からないけど、受け取っておけ。」
さっきの弱々しい雰囲気はどこかへ行ってしまったようだ。
颯太は目で開けろと訴えている。
それに従う様に、私は長細い箱をそっと開ける。
中には可愛い赤の宝石のペンダント。
「お前、7月生まれだって言っただろう。ルビーって高いんだな。」
確かに7月の誕生石は、ルビーだ。
颯太はちらりとテーブルに置いてある私の蟹座のマグカップを見る。