私の居場所
「一人じゃ分からなかったから、向こうの社長の娘に付きあってもらった。離れて過ごしている恋人に送りたいって頼んだんだ。」
えっ…?
「まあ、そういう事だ。」
ちょっと照れくさそうに笑う颯太。
「ありがとう。本当に嬉しい…。」
思いがけない贈り物に私は涙が出そう。
「まだ俺は見習いだから、これで我慢してくれ。いつか一人前の職人としてみんなに認められたら…。」
私は颯太を見上げた。
「結婚しよう。」
私は思わず持っていたペンダントを箱ごと落としそうになった。
それを私から颯太は受け取ると、私を抱きしめた。
「それまで少し待っていてくれ。」
言葉では説明出来ない温かいものが私にあふれる。
ひとしきり抱き合っていた私は思わず声を上げた。