私の居場所
福山さんのアパートはそんなに広くはないが、一人で住むには十分なスペースだった。

あちらこちらに服が畳んで置いてある。

洗濯はするが、いつも着る服はたんすに戻すのが面倒でそのまま置いてあるような雰囲気。

そして料理をするだけの狭いキッチン。

いつも使っていないので、きれいなままという感じ。

「福山さん、座っていてくれません?正直邪魔なんですけど。」

その狭いキッチンで私の周りをうろうろする福山さん。

だからと言って手伝いをするわけではない。

いや、料理が出来ないのだから、手伝ってもらいたくても無理。

「園が料理作っているのを初めて見るから、心配で見張っている。」

何言ってるんでしょうね、この人。

心配なら強引に連れて来て、料理なんかさせなきゃいいのに。

私が毒でも入れると思っているんだろうか。

「何がどこにあるかも説明しなきゃならないだろう。」

「その時は呼びますよ。」
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