私の居場所

福山さんがうろうろしている方が、集中出来なくて危ないんですけど。

そう言いかけて、私はその言葉を飲み込んだ。

こんな事で気を取られていたら、ますます夕食が出来るのが遅くなる。

仕方がないのでポテトサラダ用に茹でたジャガイモをボウルで潰してもらう。

これくらいなら出来るだろう。

そっと様子を伺っていたが、男の人の力であっという間にジャガイモは潰れていく。

案外役に立つみたい。

「園、これ面白いな。」

ニコニコしながら、福山さんは作業を続ける。

「小さい頃、お母さんの手伝いしなかったんですか?」

ちょっぴり皮肉を込めて、私はそう聞く。

「いや、俺の両親早くに離婚してさ。父親の方に付いて行ったから。」

何気ない様子で話す福山さん。

「ごめんなさい。私、知らなくて…。」

私は申し訳ない思いで福山さんを見た。
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