私の居場所

「うちに男の人を連れて行ったことがないので、すごい大騒ぎになるかもしれませんが良いですか?」

「ん?園?」

不思議そうな顔を一瞬した福山さんは首を傾げて、ゆっくり笑顔になる。

「園が良いんなら、俺は全く気にしない。お母さんに挨拶に行こう。」

そう言って私の手を取って、外へ出ていくような勢いだ。

「福山さん、カバン!」

私はその手を思いきり引っ張る。

その勢いでつんのめるような形になった福山さんに、私もバランスを崩した。

「園!」

慌てて私を抱きとめる福山さん。

私は大きな福山さんの胸にすっぽり納まった。

「福山さん…。だい…。」

大丈夫ですかと聞こうとした私は、福山さんの腕の強さを感じる。

さすがいつも工場で働いている人だ。

太くて男らしい腕。
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