Calender_Girl
それから、何回か夏が来た。
治療の成果か、僕の中の痛みは少しづつ薄れていった。
その事に、僕はすこし失望を感じてもいた。
僕は、一生忘れずに生きていった方がいい、と
思っていたのだ。
もちろんその意思が、治療を遅らせて居た事は
言うまでもない。
アミタール面接や、カウンセリング、分析...
いろいろな治療の過程で、そういう深層の意思が解った。
僕自身、意識しては居ないものの....
彼女を失った理由に「自責」を計上していたのだった、僕は。
失う前に、どうしてもっと。
そんな気持ちがあった事も事実だった。
もう会えない、絶対に会えない所へ行ってしまう前に
もっと、してあげられた事もあった筈だ。
そうすれば、生きる希望を彼女は持てて....
回復したかもしれなかった、のに。
そんな風に思っていた、その気持ちが核になっていたらしかった。