オトナの恋を教えてください
まあ、いいか。

柏木さんが認めなくても、猫好きってわかったならそれで充分。

そんな共通項が、充分、嬉しい。


私はそうっと柏木さんの横に移動し、柔らかい素材の床にひざまづく。
よもぎの背中に手を当ててみた。

あったかい。

よもぎは嫌がる素振りもなく、おとなしくしている。


手を滑らせ撫でるとこっちを見た。
可愛い顔。

でも、なんだかその顔は挑戦的にも見える。


「よもぎちゃん、柏木さんが好きなんだね。私が柏木さんをとったと思ってるでしょう」


「なんだよ、ソレ」


柏木さんの口ぶりは、まるで浮気がばれたのをごまかしているみたい。
あくまで、よもぎとは深い仲ではないと印象づけたい様子だ。

私は笑いを噛み殺し、よもぎに話しかける。


「ごめんね。あと1ヶ月くらい、柏木さんを貸してね」


飲み物がテーブルに届き、私は椅子に戻った。
猫のおやつが功を奏し、私もすぐに猫の集団に群がられることになるのだけど、よもぎはいつまでも柏木さんの膝から降りなかった。

よもぎ、もうちょっとだけ、わたしを柏木さんの彼女でいさせて。


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