オトナの恋を教えてください
「自分の気持ちとかないのかよ、いろはには」


「柏木さん……あの……ご気分を害されたならお詫びします」


「そういうとこもムカつく」


いろはが言葉を失い黙る。俺は苛立ちに任せて追い討ちをかけてしまう。


「自分の気持ちを主張しない受身の人生から抜け出したくて、いろはは俺にこの計画を持ちかけたんだろう?一瞬でも自分の意思で人生を選択したかったからだろう?
それなら、中途半端に屈するな。俺といる権利はおまえが主張しろ。あいつらから勝ち取れよ!」


言い切ってから気付いた。
なんて傲慢な言い様。

俺といる権利……よく言うわ。

でも、言いたかった全部はだいたいこの傲慢なセリフに集約されていたりする。
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