サボテン【BL】
~紫音side~

急に遥が店を出ていった

「おいっ遥っ」

俺、何かしたか?

「なにあいつ?」

「え......」

友達からは戸惑いの声が聞こえてきた。

「悪ぃ。俺も帰るわ...」

とりあえず追いかけよう

「お、おう じゃあな」

会計を済まし店を出た。

どこ、行ったんだよ...! 変なやつとかに絡まれてたらどうする。拉致られてるかも!! あー!考えててもキリがねぇっ

とりあえず右に走った。

くっそ...どこだぁ?ん?

見覚えのある背中が見えた。

「遥っ!!」

遥はビクッと跳ねて振り返った。

「紫音......」

「なっ!...に泣いてんだよ....」

訳わかんねーよ 

「泣いてないっ!!」

「思いっきり泣いてるじゃねーか!そこ否定すんな!!」

「何もないって言うとるやろ!?関係ないやん!」

.......んだよ。こっちは心配して来てやったのに。

「あー そーかよ!じゃあ、勝手にしとけよ!」

気付けば俺は、遥に背を向けていた。

こんなこと言いてぇ訳じゃねぇのに...

あいつが悪いんだ。人がせっかく心配してやったのに......




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