課長の独占欲が強すぎです。
「東主任は……どうして私にこれを見せたんですか」
和泉さんと有栖川さんの事はもう昔の話だと励ましてくれた東さんが、どうして私を不安にさせるようなものを見せたのだろう。それがどうしても解せなかった。
東さんは無言のまま私から原稿を受け取るとそれを封筒にしまい、改めて正面に立つ。その表情はどこか困っているようにも見えた。
「どうせいずれは目にするだろうから、だったら早めに気付いた方がいいと思ったおせっかいな気持ちかな。……あとは、これを知った橘さんがどうするのか知りたくて」
「え?」
どういう意味だろう。私は東さんの言った事が理解できずまばたきを繰り返す。
不思議そうな表情をする私に、東さんは一歩近付くと覗き込むように顔を見つめてきた。
「橘さんはやっぱり宍尾さんが好き?」
「え……? 好き、ですけど」