課長の独占欲が強すぎです。


 トイレを後にした私は会場に戻る気持ちにはなれなくて、荷物を置くために利用しているクロークルームへと足を向けた。

 6畳程度の室内はゲストへのお土産やビンゴゲームのプレゼントなどが雑多に置いてある。

 その中に、誰かが宣伝用に持ってきたのだろう『レジーナ』の最新号があるのを見つけて手に取った。

 子供の頃から読んできた少女漫画雑誌。創刊から20年経った今も多くの人に愛され続けている。

 きっと昔の私と同じように、『レジーナ』を読んで漫画の恋に夢と憧れを抱いてる女の子が何万人もいるはずだ。

 私は……その子たちの憧れを潰えさせる事をしているのかな。

 手に持った雑誌が途方も無く重く感じる。この漫画の向こうに沢山の読者がいるんだと気が付いて。

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