課長の独占欲が強すぎです。

「小夏!!」

 スローモーションのように私を呼ぶ和泉さんの声が耳に届く。

 大理石の階段が目の前に迫り、これから連続で来るであろう衝撃に思わず目を瞑った。——けれど。

 ドタドタと身体に打ち付ける衝撃は硬質ではなく、ただの揺れになって私の身体に伝わる。

 それでも身体が回転したせいか頭がくらくらしてすぐには目を開けられず何が起きたか把握できないでいると。

「橘さん! 宍尾さん!!」

 そう叫ぶ東さんの声が聞こえて、私はまさかと思いながら力を籠めて瞼を開いた。

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