課長の独占欲が強すぎです。
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「和泉さん、今日は迷惑も心配もいっぱい掛けちゃってごめんなさい」
病院へ向かうタクシーの中で、私は隣に座る和泉さんに真剣な声色で言った。
私が余計な不安ばかり募らせたせいで、ここ数ヶ月色々な事があったけれど、ようやく今日で落着いた気がする。
和泉さんはこちらを向くとフッと口元を綻ばせ私の肩を抱き寄せた。
「全くだ。あれほど心配する事はないと言ったのに、勝手にベソベソと泣いて。本当にお前は手が掛かる」
口ではお説教しているけれど、窓に映るネオンの灯に照らし出されている顔はどこか嬉しそうに見える。
「もっともっとお前に俺の愛情を分からせてやらんとな」
意地悪そうにクッと口角を上げて笑ったと思ったら、和泉さんは上体を屈めて素早く私にキスを落とした。