課長の独占欲が強すぎです。

「え? どうって……大きくてちょっと恐くて……あ、でも頼れるし結構優しいとこもあるかなって。それに真面目っていうか曲がった事嫌いですよね。あと時々ですけど可愛い所もあるような。後は、うーん……仕事熱心でいい課長だと思います」

「ふーん」

 なんでそんなこと聞くんだろう。少し気になったけど、宍尾さんの話題になったついでに東さんに今日の事を相談しようと思いついた。

 きっと上司の事を1番知り尽くしてるのは主任であるこの人だ。いいアドバイスをくれるかもしれない。

 そう考えた時だった。

「橘さん、今度の連休いっしょに映画行かない?」

 全く違う話題を振られてしまって一瞬思考が鈍る。「映画?」と反芻するように口にすれば、東さんはスーツの内ポケットからチケットを2枚取り出した。

「うちの漫画、今度実写映画になるの知ってるよね。あれの試写会チケットもらったんだ。橘さんあの漫画好きって言ってたから一緒にどうかなって」

 目の前に差し出された券に、思わず爛々と瞳を輝かせてしまう。だってそれは、私が愛して止まない少女漫画の実写映画だったんだもの。これ早く観たいと思ってたんだあ!

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