公園であいましょう

 はっと我にかえり、見上げたそこには、佐倉くんのマネジャー
 の真島さんが立っていて、その後ろに



   「岩間さん、、、。」


 イギリスにいるはずの岩間さんがいた。



   「仕事の打ち合わせに来ていたの。
    悪いと思ったんだけど、あなたと相沢さんのやりとりを
    聞かせてもらちゃったわ。」


 真島さんがそうきりだし、二人が身の前に座る。

 岩間さんはなにがおかしいのか、笑いを耐えるような
 顔をしている。

 緊張して、相沢さんしか見えてなかったから、二人のことになんて
 全然気づかなかった。

 途端に恥ずかしくなって、顔が熱くなる。

 

   「う、、あ、、。」



 言葉に詰まる私を真島さんが同情を込めた視線で見つめてる。

 岩間さんはとうとう笑いだす。

 笑いをおさめた岩間さんが口をひらいた。



   「ずいぶんな事を言われていたが、聞いていて
    思いついたことがあってね。」

   「えっ?」



 怪訝そうな顔をむける私に、真島さんと岩間さんは顔を
 見合わせ、にっこりと笑った。
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