極上ドクターの甘い求愛
「あの、でもっ…私、そんなに気にしてないんで大丈夫です!」
『気にしてないって?』
「岩崎先生は、私がお見合い相手に襲われそうになっているところを助けてくれたんです。だから、むしろ感謝してるって言うか…あまり、岩崎先生のことを悪く思わないでほしいって、言うか…。」
最後のほうは、恥ずかしすぎて声が小さくなってしまう。
いくら岩崎先生と同期で、仲がいい前田先輩でも、先生の悪口を言われたくないという気持ちが強くなってしまって、心の声を出してしまった。
『……そう。大丈夫?』
「えっ、あ…大丈夫です。連れ込まれる前に、先生に助けていただきましたから。」
『そうじゃなくて…はぁ、うん、咲坂ちゃんが大丈夫って言うなら、そうなんだよね。ごめん。』
「えっ…あの、前田先輩…?」
溜め息をついたと思ったら、前田先輩は小さな声でよく分からないことをブツブツと言うと、残りのビールを一気に煽った。
その様子を見ていた私は、首を傾げずにはいられない。
前田先輩が、私の身体ではなく、私の心を心配してくれていることなんて、この時の私では思いもよらなかった。
『何でもない。それで?…そのサイッテーな見合い相手から見事救ってくれた岩崎のこと、今はどう思ってるの?』
「え?」
『まさか、何とも思ってないとか、言わないでしょうね?』
「……っ!」
まさかの先輩の話の切り口に、私は目を見開かせて驚く。