極上ドクターの甘い求愛
「岩崎先生…!」
『ごめんね、待った?』
「いいえ、さっき来たばかりですから。」
今日最後のオペを終えて真っ先にやってきてくれたのか、岩崎先生は手術着を着たままだった。
そんなに慌てて来なくても、私は逃げたりなんてしないのに。と、必死でここまで来てくれた先生に笑みがこぼれる。
『それで、わざわざ俺に渡したいものって?』
「あ、――これ、どうぞ。」
『??』
椅子から立ち上がって、先生の元に足を進めると、私は手に持っていた小さな紙袋を先生に渡した。
『……え、シフォンケーキ?』
紙袋の中身を見た先生は、私が作ったシフォンケーキを見て目をパチパチとさせている。
いきなり何で?と状況が全く読み込めていない先生の動作は、少し面白かった。
「一昨日のデートの件、ドタキャンしてしまったお詫びです。家に帰って食べてください。」
『そんな、気にしなくてもいいのに。……でも、ありがとう。』
「……!」
ふいに私の頭の上に乗っかった岩崎先生の大きな手を感じて、私の心はドキリと胸の高鳴りを訴えた。
先生の笑顔が、夕日に照らされて、いつもより眩しい。