極上ドクターの甘い求愛



『味わって食べさせてもらうよ。』

「そんな大したものじゃないですけど…、」

『いや、大したものだね。だって、繭ちゃんが作ってくれたものなんだから。』

「~~~っ」


完全に油断していた。

そうだ。岩崎先生はここぞというときにはいつも甘い言葉を囁く人だということを、私は忘れていた。

まるで不意打ちを突かれたような感覚。

おかげで頬が熱い気がするけれど、それもこれも全部岩崎先生のせいだと思った。


『あー、早く繭ちゃん手作りのシフォンケーキが食べたい…。』

「ダメです、家に帰ってから、食べてください。」

『えー?待ちきれない場合はどうすればいい?』

「ひたすら我慢、です。」


そんなぁ~!?と言いながら笑顔を浮かべている岩崎先生につられて、私も笑顔になる。

渡したシフォンケーキを作ったのが私なんて、一度も言っていないのに、私が作ったものだと確信している岩崎先生はとても嬉しそうで。

何も言わなくても、私の真意を分かってくれていることが、私も嬉しく思えて。

半年前では全く見せなかった笑顔が、こんなにも容易に浮かべることができるなんて。



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