極上ドクターの甘い求愛



――不思議だ。


『あ、これから繭ちゃん、帰るでしょ?』

「はい。」

『じゃ、一緒に帰ろ。』

「え、でも――」

『今から帰る準備してくるから、先に駐車場に行ってて!』

「あ、ちょっと岩崎せんせっ――あーもう、行っちゃった…。」


ニコリ、とオペ終わりとは到底思えないほどの爽やかな笑顔を向けた岩崎先生は颯爽とこの場から立ち去ってしまった。

本当に、人の言うことを最後まで聞かないんだから。そして頑固。

きっと駐車場で先生の善意を断っても、最終的にはあのベンツに乗らされてしまう未来の自分が簡単に想像できてしまうんだから怖い。


『――咲坂。』

「っ、日野く――じゃなくて、瀬戸くっ」

『付き合ってんの?岩崎先生と。』

「へっ…?」


ずっとこの場に日野くんがいたことを思い出して驚いていると、さらに驚くようなことを言われてしまった。

でも、さっきデートがどうのこうのって岩崎先生と話してたし、そう勘違いされるのも仕方ない――かも。



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