極上ドクターの甘い求愛
「私も、小学生の時、日野くんのことが好きだった。河原での日野くんの言葉にもたくさん傷ついた。でもね、もうそれは私の中で思い出になってるの。だから、日野くんの想いには…応えられない。日野くんを患者さん以上には見れないから、そのことも言えない。」
『……。』
「冷たい言い方かもしれないけど、本当に日野くんには、関係ないからさ。」
どうしてだろう。
誰かに助けてほしいと思っているのに、日野くんじゃ嫌だと心の奥でもう一人の自分が言っている気がした。
私が助けてほしいのは、もっと違う他の――…
『そっか。それなら、仕方ないよな。』
「ごめん…日野くん。」
『謝るなよ。お前、何も間違ったことなんてしてないだろ。』
日野くんは笑顔で優しい言葉をかけてくれるけど…違うよ。
これは、正しい、正しくないの話じゃない。私は、昔も今も、日野くんに失礼なことをしている。それが分かっているから、謝らずにはいられないんだ。
『言いたくないなら、もう何も聞かない。けど、岩崎先生絡みのことでそんな辛そうにしてるんだったら、俺も黙ってねーから。』
「えっ…?」
『お前を傷つけるようなヤツがいたら、それが例えお前の周りにいる同僚でも先輩でも、岩崎先生だったとしても、俺がソイツをぶん殴ってやるよ。』
「日野くん…。」
左手の拳を私に突き付けてドヤ顔を向ける日野くんに、緊張の糸が少し緩んだ気がした。