極上ドクターの甘い求愛
大丈夫だからと、日野くんにも自分自身にも言い聞かせる。
『ッ大丈夫なわけねーだろ!お前っ…今自分がどんな顔してるのか、鏡で見てみろよ!そんな…っ、上辺だけの笑顔で大丈夫って言われても、はいそうですかって見過ごせるわけねーっつーの!』
「……っ!」
でも、やっぱり無理があったらしい。
誰かに自分を擁護してもらっても、私の心は涙を流したままだった。
それを周りに隠せるほど、私はまだ大人じゃなかった。
『何で岩崎先生に何も言わないんだよ。お前があんな風にイジメられてるの、全部あの人のせいだろ!?』
「イジメだなんて言わないで!…イジメだなんて…っ」
『あんなの、イジメと変わらないだろ!』
「っ」
日野くんの核心を突く言葉に、心臓が止まるような気分だった。
これはイジメなんかじゃないと、今まで自分に言い聞かせてきた。イジメだと認識してしまったら、もうここで働きたくないと思ってしまいそうで、この病院に嫌な感情しか生まれなくなりそうで、それが怖くて。
『抱えすぎなんだよ、昔も今も。何で自分で全部なんとかしようとすんだよ…。』
「………」
『それを見てることしかできない周りのことも考えろよな。』
一週間ほど前に、居酒屋で頼ってほしいと言ってくれた前田先輩と、隣にいる日野くんが重なって見えた。