極上ドクターの甘い求愛
『…岩崎先生だって、お前がちゃんとこのこと言っておけば、何かしてくれてたんじゃねーの?あの人なら、周りを沈めさせることくらいできるだろ。』
日野くんの言ったことは、きっと的を得ているだろう。
私が職場でどんな扱いを受けているかを先生が知ったなら、優しい岩崎先生は出来るだけの努力をして私を守ろうとしてくれるだろう。前田先輩のように、私を助けようと手を差し伸べてくれるだろう。
でも、それじゃ…先生に迷惑がかかる。先生に面倒だと、思われたくなかった。
岩崎先生の前では、"大人な私"でいたかったんだ。
こんなことで泣いているような、こんなことで傷ついているような、幼稚な自分を先生に曝け出すことなんてできなかった。
せめて岩崎先生と一緒にいる時の私だけは、先生と見合うような女性でいたかったんだ。
「……そうだね、日野くんの言ってることはきっと、全部正しい。」
でも、この世の中、その正論を言ってるだけじゃダメなんだよ。何でもかんでも筋を通せばいいような、そんな綺麗な世界じゃない。
「これは、私の心の問題なの。岩崎先生の前では利口な私でいたいって思ってる自分がいるの。」
日野くんの気持ちは痛いほどわかるよ。
その気持ちも、すごく嬉しく思う。でも……