極上ドクターの甘い求愛
――キィ…ッ
『…着いたよ。』
数分後、私と岩崎先生を乗せたベンツは、私のマンション前で静かに停まった。
車から降りるため、シートベルトを外している私に、先生から呼び止められる。
「せ、先生…?」
突然、シートベルトに触れていた右手を先生に掴まれて、私はどうしたらいいのか分からなくなった。
こちらを見つめたまま、先生は何も言ってくれないから、猶更。
……そんな風に見つめないで、と思った。
そんな風に、寂しそうに、切なげに私を見つめないでほしい。
帰りたいのに、帰りたくないと、思ってしまうから。――なんて、矛盾してるよね。
「あの、せんっ――ッ!?」
もう一度呼びかけようと口を開いた時、ぐいっと一気に私との距離を縮めてきた先生の唇が、私の唇に触れた。
「ん……ッ」
いや、触れたなんてものじゃない。
一瞬にして、先生に唇を奪われた。
……そう言ったほうが、きっと正しい。