極上ドクターの甘い求愛
バレンタインの夕方、両手に抱えきれないほどのチョコを紙袋いっぱいに詰め込んだ岩崎先生が私のところにやってきてチョコが欲しいと言い出したこともついでに思い出してしまう。
当然、渡さなかったけどさ。…だって、あれ以上チョコ食べちゃったら、先生の血糖値上がっちゃうし、鼻血を出されて倒れられても困るしね。
「…私が行っても、岩崎先生来ないと思うよ?元々忙しい方なんだしさ。」
私は残業なんて殆どない薬剤師だけどさ、先生は残業なんて当たり前の外科医なんだから。
シフト通りに勤務できない、それがお医者さんだ。
だから、私が行くと決まっても、先生が"必ず"飲み会に参加するとは限らない。
『ううん、来る!だって、繭ちゃんが飲み会に来て先生が来なかった確率はゼロなんだよ!?』
…どこから叩き出したのよ、その数字。去年の飲み会、何回あったと思ってるの?
あんな膨大な回数をわざわざデータ化するなんて…その神経をある意味尊敬するわ。
『それに、飲み会の日は岩崎先生非番だし!』
「……何で小島さんが岩崎先生のシフト知ってんのよ。」
少し引いた眼で小島さんを見てしまうのは仕方ないと思う。
だって…小島さんがしてること、岩崎先生が私にしてることと全く一緒なんだもん。