極上ドクターの甘い求愛
飲み会が始まって1時間ほど経った頃。
前田先輩と私のトークは、すっかり岩崎先生から先輩の旦那さんへと変わっていた。
「えっ、助教になられたんですか!?」
『そうなのー!そのくせ、あんまり給料が上がってないってどういうこと!?って感じーっ』
先輩の旦那さんが大学の講師をされていることは知っていた。でも、新年度に入ったと同時に助教に昇格したらしい。嬉しい話のはずなのに愚痴をこぼす先輩を見て、やっぱり恋愛と結婚は違うんだなーと思った。
まだ先輩の旦那さんと一度もお会いしたことはないけれど、先輩からの(ノロケ)話を聞いてみれば、とても良い人のようで。
研究一筋だけれど、ちゃんと先輩のことを気にかけてくれてる不器用な人なのだと幸せそうに話してくれる先輩はとても可愛らしく見えてしまう。
「…あ、先輩。またオレンジでいいですか?それともお酒飲みます?」
先輩のグラスが空になっているのに気付いて、次のオーダーをしようと先輩に聞いてみると、じゃあまたオレンジジュースで、と返ってきた。
「今日はお酒飲まないんですか?」
『まぁね。旦那を車で迎えに行かなきゃいけないから。』
「…あ、そういえば今日って言ってましたね、研修で仙台に行っていた旦那さんが帰ってくるって。…時間大丈夫なんですか?」