極上ドクターの甘い求愛
肉じゃがの味付けを済ませて煮込んでいる間に、黒砂糖たっぷりの卵焼きを焼いていく。
丁寧に巻いていく卵焼きからはふわりと甘い匂いがたっていて、これでフレンチトーストでも焼いたら美味しいだろうなーなんてことも考える。
『……お、美味そうな匂い。』
「っ、先生…!」
すぐ傍から聞こえた低い声に肩をビクつかせて振り向くと、そこには肩にタオルをかけたスウェット姿の岩崎先生がフライパンを覗き込むように立っていた。
艶やかな黒髪から滴る水滴が、普段の岩崎先生の色気を倍増させていた。おかげでドキリとしてしまった私は、それを先生に悟られないように意識を卵焼きに持っていく。
「も、もうすぐで出来ますから待っててください…!」
『はーい。』
やっとこさ言葉をかけることが出来た私とは対照的に、岩崎先生は軽快な返事を飛ばすとキッチンから出て行った。
卵焼きを巻き終えていた時、遠くからドライヤーの音が聞こえて、先生が髪を乾かしていると察した私は、意識を完全にお弁当作りに戻した。