男装女子と俺様会長!

「うちの学校の文化祭は各クラスで出し物をしたりするんだけど、毎年その一つ一つの金額が馬鹿にならないんだよね。

でも、学校としては自由が一番って考えてるから口出しはNGだし

つまり、金額に制約が無い代わりにそれをまとめる生徒会に沢山仕事がまわってくるってこと。」


…はあ


いまいちわ分からん


ていうか、金額無制限とかどんだけ金持ちなんですか


「それに毎年一番好評だった出し物を出したクラスは旅行にいけるしね♪」


旅行?!


「クラスで、ですか?」


「そうだよ。毎年場所は変わるんだけど、これも手続きが面倒でね〜生徒会の仕事が増える要因だよ。」


「そうだったんですか…でも、文化祭は十月ですよね?まだ四月ですよ?」


そう、四月なのだ


そんなに早く準備する必要はあるのだろうか


その質問には斎藤君が答えてくれた


…馬鹿にした感じで


「そんな事も分からないのか?今まで何を聞いていたんだ?

仕事が山程まわってくるからだろうが。

今やっておかないと後々ツケが回ってくるからな。」


そうですね


考えれば分かることでしたよね


ご丁寧にどうもっ!


私と斎藤君からの険悪なオーラを読み取ったのか、朝倉先輩かが
間に入ってきて


「まぁまぁ、斎藤もそこまでにしといてあげて。天野も、ね?」


…私、生徒会でやっていけるのか?


斎藤君怖いし


会長はもっとだけど…何を言い出すか分からないからね


こうして私は、生徒会雑用係という仕事をこなすべく山積みの書類が待つ机に向かったのであった




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