男装女子と俺様会長!
…………お、終わったー!!
といっても今日のぶんだけどね
あの山積みの書類の束を全てこなしましたよ!私!
「流石、俺が選んだだけあるな。明日も頼むぞ。」
「やっぱり明日も、ですか…。」
分かっていたことだけど会長の口から直にわれるとダメージあるな
でも、これ以上の事を会長は毎日やってるんだな…
チラッと会長の机を見てみると、私の何倍もあった書類がもう消えている
そして他の生徒会の人達も、もう仕事をやり終えていた
「僕、役にたてましたかね…なんか皆と比べて遅かったですし。」
その言葉に会長が、
「よくやっていたと思うぞ。初めてにしては上出来だ。」
そう言って私の頭をポンポンッと撫でた
「っ!?会長?」
なにこれっ!?恥ずかしいよ!
…でも、何だか嬉しい
会長に撫でられたところが急激に熱くなるのを感じる
すると、あさ朝倉先輩と大野君が
「ちょっと、二人で何甘い雰囲気出してるの?
僕達、反応に困るんだけど!」
「そうだよ!俺ら今、すっごく気まずいんですけど!」
甘い雰囲気!?
周りからはそんな風に見えてるの!?
「何言ってるんだ?天野は男だぞ?男同士で甘い雰囲気になるわけ無いだろう。」
会長のその言葉に、スッと心が冷えてくのが分かった
そうだった
私は今男装しているんだ
だから会長は私の事、なんとも思ってないんだ
……あれ?何でこんなに心がギュって苦しくなるんだろ
私は自分を誤魔化すように声を少し大きくしながら
「そうですよ!男同士ですよ?何言ってるんですか!」
そう言った