新選組へ ~ 連理之枝 ~
仲間の大切さを知る
【土方】

誠が笑ったことを皆に伝えた
うるさいだろうけど、それも良いだろう

誠が帰ってきてから、屯所がまた明るくなった

相変わらず、よく働いてくれる
飯は美味いし、本当に助かっている

最近、夜の巡察で怪我をする隊士が増えた

稽古もつけているし、たるんでいるようなこともない

決して、力が劣っている訳でもない



洗濯している誠も、気になっているようで

「夜間、町の偵察に行かせてもらえまんか?」

と、言ってきた



山崎と一緒なら、いいかな……


いや……人を斬って、また記憶を失ったら

あの日
誠は、梶田殿、紅葉様を呼び捨てにし
いつもと口調も違っていた


そして、頭を抱えて気を失った後


あの日の斬り合いを覚えていないと言った

と佐々木殿から、伝えきいた


だから、思い出させてはならんと
家茂様に言われている


新選組を、俺達を、忘れないでいてくれて
本当によかった…


「副長」

「山崎か、どうした」

シュタッ シュタッ


忍装束の山崎と誠が、降りてきた





「今夜、誠を俺に預けて下さい!!」


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