雨恋~雨のちキミ~
※※※



テストはもうすぐだというのに、勉強する気が起きない

水月先輩と付き合えて幸せな自分と

この状況に早くも疲れている自分


どうしたもんかな…


ローテーブルに左頬をつけ

何を見るわけでもなくボーッと辺りに視線をさまよわせる

家に帰ってきてから何度溜息を吐いたか

もう数えきれない

ただ遠くから、ジッと眺めているだけだった頃

黄色い声を飛ばして先輩を追っかけている女子達と同じ立場だった

それが、たった一晩で噂の対象となってしまったあたし


水月先輩、毎日こんな風に見られてたんやんな…


過去に戻って、その時の自分を説教したくなる


『先輩はアイドルみたいなもんやから、彼氏は別に作った方がええって』


柚羽の言葉が脳裏をかすめた


アイドルみたいなもん…か…


芸能人と付き合っている一般人の人達は

一体どうやってこの状況を乗り切っているのだろう

こんな弱気だと、続くものも続かなくなってしまうかもしれない


ピンポーンと耳に響くチャイム

反応する気にもなれず、目を閉じていると

一定間隔を置き、何度か鳴らされた


もー

うっさいなぁ…

お兄ちゃん、居らんかったっけ?


誰もチャイムに反応しないことに加え

何度も鳴らされる無機質な音に若干苛立ちながら

玄関に向かった
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