君に捧げる花束を
函南君の番が始まった。
今まで矢を射っていた人達の後ろに座って、控えていた函南君達が、合図とともに立ちあがった。
一礼して、三歩前へ。
試合なのに、ワーワー騒いで応援なんていうのはしない。観客席の方は比較的ざわついているけど、道場内は静かで、選手達の緊張が張り詰められているみたいだった。
「これだけだっけ?うちの学校の弓道部男子。」
道場にいるのは、他の学校の生徒に混じって五人だけだった。
「いや、まだいるけど、団体戦で別々に出てくるみたい。」
「なるほどね。」
十人の選手が的の前に並んでいて、一番目の人と、六番目の人が弓を高々と掲げ、そのまましばらく静止。静かに弦を引いてまた、静止した。
数秒の沈黙。
バシッと言う音とともに、矢が飛んでいき、一番目の人の矢は土に刺さった。
少し遅れて、六番目の人がバシッという音ともに大の字に両腕を広げた、かと思うと、
パーーーン!!!
という鉄砲のような音が場内に響きわたった。
「「「よーーーし!!!」」」
見ていた生徒達がいっせいに声をあげて、清花はびくっとした。
六番目の人が、的に矢を的中させたのだ。