君に捧げる花束を
普段は天使みたいな優しい雰囲気を纏わせて。
けれど時に同じ瞳に凍てつくような憎悪の光を迸らせるのだ。
それを思い出して清花は思わず、ぶるっと身震いしてしまった。
だって、その視線には決まって自分がいたから。
内心恐ろしくてたまらなかった。
皆に相談もできない。逃げ場もない。
異常なくらい、闇と敵意にまみれた視線に囚われるたび、精神がおかしくなりそうだった。
羨望や嫉妬の念を抱いているのは、むしろ婚約者の北条さんではないかと思えるほどに、その視線は刺々しく清花の心を揺さぶっていたのだった。
少しずつ、少しずつ、
清花を苦しめる手をエスカレートさせていったんだ。
誰にもばれないように、優雅に、清楚にーー狡猾に 。
彼女の函南君に対する異質なまでの執着に、日に日に疑問と恐れが募っていってーーー。
それは皆も同じように感じていたらしい。
「ねぇ…、清花。」
まりあが言いにくそうに、喋り出した。
「函南君を落とすの、もうやめたら。」
沈黙がおちる。
佳織ちゃんが、言いにくそうに続きを話し出した。