2・5次元の彼女
「それで、HARUさんに騙されているのではないか、と」
全て聞き終えた景斗が、私の話をまとめた。

「騙されてるとまでは思っていないけど、なんだか不安で」
私は胸の前で、ぎゅっと両手を握り締める。

「ねえ、HARUは悪い人なんかじゃないよね?
景斗から見て、HARUはどんな人に見える?」

すがるような私から視線をそらして、景斗は再びうつむいた。

しばらく悩むように口を閉ざしたあと、彼が出した答えは
私が望んでいたものではなかった。

「信じられないなら、止めてしまえばいいと思う」

私は言葉を失った。

違う。
こんなことを言って欲しかったんじゃない。

やがて気づく。

私、景斗にただ『だいじょうぶだよ』って言って欲しかっただけなんだ。

こんなの相談でもなんでもない。
身勝手だと、自分でも思った。
< 84 / 241 >

この作品をシェア

pagetop