幸せそうな顔をみせて【完】
帰ると分かっているこの瞬間に『好き』だなんて言葉を使うなんてズルい。でも、嬉しくてもっと抱き寄せて欲しくなるから困ってしまう。もう一度手を伸ばすと、副島新はフッと息を吐いてから私の身体を抱き寄せ、さっきよりも優しいキスを繰り返す。
さっきのような激しさはないけど、慈しむようなキスが私に降りそそいだ。こんなに大事にされると『帰らないで』とか『もう少し』とか言えない。気持ちが十分に使わって来るから…私の心も満たしていく。
「……うん。わかった」
「じゃ、帰る。明日は大事な会議がある」
「うん。知ってる」
「俺が帰ったら、ゆっくりと寝ること。そろそろ新規企画プロジェクトが始動する。俺も忙しくなるけど葵も忙しくなる。仕事じゃ容赦しないから」
恋心と仕事は別。容赦なんかされたら、私の方が困ってしまう。私ももっとキャリアを積み、一緒に並んで歩けるようにしたい。男女差があるとはいえ、副島新はその男女差では説明出来ないほど私よりも先を歩いている。追い越すことは出来ないかもしれないけど、横に歩くことくらいはしたい。
それは同じ総合職の私のプライドでもある。
「うん。望むところ」
そんな私の言葉に口の端を上げ、副島新はニッコリと笑う。
「さすが葵。自分の言葉に責任持てよ。じゃ、おやすみ」
「うん。おやすみ。……新も気を付けて」
「ああ」
副島新は私の唇に軽く唇を重ねてから私の部屋を出て行ったのだった。
さっきのような激しさはないけど、慈しむようなキスが私に降りそそいだ。こんなに大事にされると『帰らないで』とか『もう少し』とか言えない。気持ちが十分に使わって来るから…私の心も満たしていく。
「……うん。わかった」
「じゃ、帰る。明日は大事な会議がある」
「うん。知ってる」
「俺が帰ったら、ゆっくりと寝ること。そろそろ新規企画プロジェクトが始動する。俺も忙しくなるけど葵も忙しくなる。仕事じゃ容赦しないから」
恋心と仕事は別。容赦なんかされたら、私の方が困ってしまう。私ももっとキャリアを積み、一緒に並んで歩けるようにしたい。男女差があるとはいえ、副島新はその男女差では説明出来ないほど私よりも先を歩いている。追い越すことは出来ないかもしれないけど、横に歩くことくらいはしたい。
それは同じ総合職の私のプライドでもある。
「うん。望むところ」
そんな私の言葉に口の端を上げ、副島新はニッコリと笑う。
「さすが葵。自分の言葉に責任持てよ。じゃ、おやすみ」
「うん。おやすみ。……新も気を付けて」
「ああ」
副島新は私の唇に軽く唇を重ねてから私の部屋を出て行ったのだった。