幸せそうな顔をみせて【完】
研究所から研究員を派遣して貰い、その上で営業を行う。それは確かに効率はいいだろうけど、ただでさえ忙しいと言われている研究所が動いてくれるとは思えない。それに研究員を伴っての営業という話は聞いたことはなかった。
「そんな話聞いたことないわ」
「三年前、小林主任が本社営業一課に居た時に、一身上の都合で研究所員が一時的に営業課に席を置いたらしい。営業補佐という形での扱いだったらしいけど、その一時期はあの本社営業一課でも類を見ないくらいに成績が上がっているらしい」
研究所員が本社営業一課に居たというのは初耳だった。でも、抜群の営業力に完璧な知識を持ち合わせた研究所員が営業に臨めば、かなりの確率で契約を物に出来たのだろう。どのくらいの成績かは分からないけど、私が思う以上の成績は上がっているのは間違いない。
「なんか凄い話ね」
「ああ、でも、今回の新規企画プロジェクトは研究所に正式に依頼をする。で、その時に葵のもヒントを貰ったらどうか?どうも研究所では俺らの知らない商品もあるらしい」
もしもそれが本当なら…。私の目の前に立ちはだかる壁に小さな穴をあけることくらいは出来るかもしれない。暗闇の中に少しの光の筋が見えてくる。さっきまで仕事なんかしたくないと思っていたのに、今は…仕事をしたくて堪らない。
「葵」
「ん?」
「今みたいに仕事のことを真剣に考えている葵の顔が好き」
「そんな話聞いたことないわ」
「三年前、小林主任が本社営業一課に居た時に、一身上の都合で研究所員が一時的に営業課に席を置いたらしい。営業補佐という形での扱いだったらしいけど、その一時期はあの本社営業一課でも類を見ないくらいに成績が上がっているらしい」
研究所員が本社営業一課に居たというのは初耳だった。でも、抜群の営業力に完璧な知識を持ち合わせた研究所員が営業に臨めば、かなりの確率で契約を物に出来たのだろう。どのくらいの成績かは分からないけど、私が思う以上の成績は上がっているのは間違いない。
「なんか凄い話ね」
「ああ、でも、今回の新規企画プロジェクトは研究所に正式に依頼をする。で、その時に葵のもヒントを貰ったらどうか?どうも研究所では俺らの知らない商品もあるらしい」
もしもそれが本当なら…。私の目の前に立ちはだかる壁に小さな穴をあけることくらいは出来るかもしれない。暗闇の中に少しの光の筋が見えてくる。さっきまで仕事なんかしたくないと思っていたのに、今は…仕事をしたくて堪らない。
「葵」
「ん?」
「今みたいに仕事のことを真剣に考えている葵の顔が好き」