ご懐妊は突然に【番外編】
今日は葛城邸にお泊まりだ。

英茉は「りょーくんと寝る!」と言って聞かなかった。

「じゃあ、圭人は私と寝よっか」

燁子さんが気を使ってくれたが「絶対ヤダ」と、圭人は失敬なほどキッパリお断りしていた。

「オレはパパとママの部屋で寝るよ」

さすがの圭人も1人で客室で眠るのは嫌みたい。

「英茉、燁子はお腹に赤ちゃんがいるんだから、夜はゆっくり休ませてあげなさい」

匠さんは父親らしく英茉に言って聞かせる。

「大丈夫だよ一晩くらい」と燁子さんは気を使ってくれるが「英茉は寝相が悪い。お腹を蹴飛ばしたら事だからな」と言って、匠さんは妹にも過保護である。

結局英茉は、朝に稜くんが起こしに来る、と言う条件付きで渋々諦め、双子達は客室で眠る事になった。


就寝前、ベッドに入った双子達に絵本を読んで寝かしつける。

日中遊びまくっていたので、ものの数分で2人は深い眠りに落ちていった。

私は布団を首元まで掛け直す。

起きていると手に負えないけど、寝顔は2人とも天使のようだ。

二人の額を交互に撫でると「おやすみ」と言って、部屋の灯りを落とした。


「圭人と英茉は?」

部屋に戻ると、匠さんは濡れた髪をタオルで拭いており、ちょうどお風呂から上がってきたところのようだった。

「コロっと寝落ちしたわ」

私たち夫婦は結婚前匠さんが使っていた部屋に泊まる。

「遥も今週は一人で双子達を見てたから疲れただろ。お風呂にでも入ってゆっくりしておいで」

「ん、そうする」

お言葉に甘えて、私はバスルームへ直行した。
< 79 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop