嫌いになりたい
※※※



「二次会行くー?」


「行く行くー!」


会計を済ませて店の外に出ると、皆真っ赤な顔をして盛り上がっている


「じゃあ、定番だけどカラオケは?」


「いーね!行こう行こー!」


一次会は楽しかったけれど、慣れないコンパの勢いに疲れたあたしは、ここで帰ろうと決めた


「富な───」


彼女を呼び止めようとして突然腕を引かれる

勢いよく後ろに引っ張られ、『転ぶ!』と思った瞬間

ボスッと何かにぶつかった


「え…?」


振り返ってみると顎が見える

少しだけ視線を上げると


「久し振り」


あの時のままの笑顔で微笑む健太の姿


「あ………」


次の瞬間───

強く抱き締められ、唇を塞がれた


「んっ」


両手をギュッと握り締め、健太の両胸を押す

押し付けられた唇から逃げようと顔を背けると、後頭部に手が回され首を持ち上げられた

わずかに開いた隙間から舌が侵入してきて、口内を掻き回す


「ん………ふっ、や…」


膝から力が抜け健太に体を預けると、フッと笑う声が頭上から降ってきた
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