嫌いになりたい
「宇佐美は…俺じゃダメか?」


「え───」


「俺、宇佐美のことが好きだ」


耳元にかかる永野くんの息

いつもの、明るくておちゃらけた彼の声とは違う

低くて真剣な声


「俺…いつも態度に示してたと思うけど?」


「………」


「分からなかった?」


ううん

分かってた


そうなのかな…って、思うことも度々あって

その度に知らないフリして

もし違ったら、失礼にもほどがあるから…


「宇佐美、彼氏居ないだろ。俺、宇佐美のこと大事にする自信ある。だから───」


永野くんがあたしから少しだけ距離を開けた時


「章………吾…」


永野くんの肩越しに、こちらを見る章吾の姿を見つけた
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