オフィスの華には毒がある
あんたはさっき自らわたしにくれた口パクのエールを忘れたのですか、そうですか。


そんな強めのツッコミを脳内で入れつつ取り合えず仕事をする。


環が帰るってことはもうここから先は完全に残業タイム。


次回分のカタログに新規で採用する品物、削除するもの、新たに画像を用意するもの……


やることはたくさんあるけれど、出来ることから片付けよう。


ていうかさ、もっと手分けしてやればいいっていうか、人が足りないっていうか…………。


ぶつぶつ思いながらふとフロアを見ると、人影が随分とまばらに。


……そして、嶋本主任が不在なのは一体どういうことでしょう。


わたしに残業させておいて、まさか自分だけ帰るとかありえないよね??


思わず、あの地味な風貌を探す。
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