elevator_girl


「深町さん、また来てね。
秋になると、銀杏が生るから、中庭」と
藤野は、そう深町ににこやかに告げた。
深町は、マウントニーのステアリングを撫でながら、笑顔で、ええ、おじゃまします、と。

「みんなで拾ったっけね、銀杏。
夕焼けが綺麗だったね、あの日。」と
藤野は、懐かしそうにそう答えた。

ご近所の方もいらっしゃるから、よかったら
桜井さんもどうぞ、と藤野は
にこやかにそう言った。

はい、ありがとうございます、と、諒子は頷く。

「あ、先生、それじゃまた、ゆっくり。」と
深町は、スーパー7のウインド・シールドの
クロームの縁を右手で撫でながら。



そうね、今度、このすごい車に乗せてね。と
藤野は笑顔で言う。

深町は、ああ、これ叔父のなんで、
借りてる内に、と、笑う。

そう、それじゃ近い内、と藤野は言い
そうよね、こんなすごい車買える訳ないものね、学生じゃ、と.....
豪快に笑った。
< 137 / 213 >

この作品をシェア

pagetop