印堂 丈一郎の不可解な生活
手の次は上体、そして全身。
棺の主は、私達の前に姿を現す。
全身に鉄杭や拘束具、鎖などが突き刺さったままになっていて、肉体は朽ち果て、腐乱臭を発している化け物。
火炙りにでもされたのか全身爛れ、胸には乱雑に荒縄で縫合され、血が滲んだ痕さえある。
普通の人間ならば、とうの昔に死んでいる傷だ。
何処までも醜悪、何処までも見るに堪えないその姿。
残酷さの極地に至らないと、これ程の傷を与える事は出来ない。
もしあの傷が人間の付けたものなら、人間は何処まで残忍になれるのか。
それを肉体を以って体現した姿と言えるだろう。
「まさか貴様…」
お爺ちゃんが言葉を詰まらせる。
「まさか貴様、滅びの五人の一人か…?」
棺の主は、私達の前に姿を現す。
全身に鉄杭や拘束具、鎖などが突き刺さったままになっていて、肉体は朽ち果て、腐乱臭を発している化け物。
火炙りにでもされたのか全身爛れ、胸には乱雑に荒縄で縫合され、血が滲んだ痕さえある。
普通の人間ならば、とうの昔に死んでいる傷だ。
何処までも醜悪、何処までも見るに堪えないその姿。
残酷さの極地に至らないと、これ程の傷を与える事は出来ない。
もしあの傷が人間の付けたものなら、人間は何処まで残忍になれるのか。
それを肉体を以って体現した姿と言えるだろう。
「まさか貴様…」
お爺ちゃんが言葉を詰まらせる。
「まさか貴様、滅びの五人の一人か…?」