立花課長は今日も不機嫌
「あの、どのテーブルですか?」
「あそこのお客さんだよ。よろしく」
「はい」
こちらへ背を向けて座る岩瀬さんの元へと急ぐ。
――と。
近くまで来て歩く速度を緩める。
岩瀬さんって、あんな後姿だったかな。
もう少しこう丸みを帯びているというか、髪型も少し違うような……。
疑問に思いつつ、テーブルの横で足を止める。
「いらっしゃいま――」
下げかけた頭を止める。
ギロリと睨み上げてきた顔に心臓が止まりかけた。
「いるだろうとは思ったが、やはりな」
岩瀬さんなんかじゃない。
立花さんだったのだ。