立花課長は今日も不機嫌
何も言わず、目の前の椅子を指さす立花さん。
そこへ座れということなんだろうけど、仕草も目も冷え冷えとしていて、恐れおののいている私は決して大袈裟な反応じゃないはず。
静かに椅子を引いて腰を下ろした。
「呼び出された理由は、分かってると思うが」
――っ。
その言葉に早鐘を打っていた鼓動に激震が走る。
や、やっぱりバレてた⁉︎
大きく吸い込んだ息でむせ込みそうになった。
――でも待って。
恐怖と焦りから頷きそうになった頭を引き留める。