立花課長は今日も不機嫌
良樹さんを紹介すると
「入江くんね。彼女は? フリ―?」
「あ、えっと……」
前のめりになって、矢継ぎ早に質問を重ねるものだから、いつも軽いノリの入江くんもさすがに困っているようで、私に目で助けをよこした。
とはいえ、私もまだ良樹さんに冗談を言って牽制できるほどの常連というわけではないし、そんな腕を持ち合わせてもいない。
助けるどころか、一緒になって困ってしまうという情けない空気を呼ぶしかなかった。
それにすかさず気付いた良樹さんは
「ごめんなさいねぇ、ついガツガツいっちゃったわ。ささ、座ってちょうだい」
「……すみません」
二人して謝りながら、ようやく腰を落ち着けた。