立花課長は今日も不機嫌
ここへ来る前に濃いメークは少し落としてきたけれど、入江くんが私をお店の前で見たときは、会社とは全然違う私だったのだから。
すると、入江くんは私の太ももを指差したのだった。
……え?
なに?
――もしかして
「……アザ?」
私の質問に、入江くんが頷く。
――嘘。
立花さんといい、入江くんといい、どうしてアザのことなんて知ってるんだろう。
「網タイツから透けて見えてたので、確証はなかったんですけど、もしかして杏奈さんかなーって」
「ねぇ、どうしてアザのことを?」
どこか薄気味悪くて、どこか釈然としない。