立花課長は今日も不機嫌
「ねぇ、入江くん、鳥塚専務の不正は、きっと黒よね」
「え? さぁ、それはどうなんでしょう。同期のヤツは証拠が掴めてないらしいって言ってましたよ」
入江くんは明言を避けた。
でも、そこまでして立花さんを遠ざけたいということは、限りなく黒に近いに違いない。
「入江くん、お願い」
顔の前で手を合わせる。
こうなったら、入江くんにもう少し動いてもらうしかない。
「なんですか?」
「同期くんからもっと詳しいことを聞いてほしいの」
「えー? これ以上は無理ですよー」
入江くんが口を尖らせる。
「そこを何とか……。入江くんだって不正は良くないことだと思うでしょう?」
入江くんの良心に働きかける。