立花課長は今日も不機嫌
「分かってる。沙月でしょ?」
私の推察に、パッと顔を輝かせる。
うんうんと大きく頭を振って、満足そうに笑った。
「私がなぁに?」
そこでタイミング良くというか悪くというか、沙月がひょっこり顔を覗かせた。
「ーーさ、沙月さん」
「二人でコソコソと何やってるの?」
「あのね、今夜3人でごはんでも食べに行こうって相談してたのよ」
「3人って、杏奈と入江くんと私?」
うんと頷く。
沙月は私と入江くんの顔を見比べて少し考えた後
「それじゃ、この前新しくオープンした創作料理のお店に行ってみない?」
行き先を提案した。
「いいですねぇ、そうしましょう」
今夜はプリマベーラに行かなくてはならない。
私はドタキャンするか、一緒に行ってからアルバイトを思い出したふりでもして帰ろう。
それで入江くんも納得してくれるはず。
入江くんは、嬉しそうに沙月に微笑みかけるのだった。